2017-07-15から1日間の記事一覧

薔薇さうび正に開き、春酒しゆんしゆ初めて熟す。因よりて劉十九・張大・崔二十四を招きて同ともに飲む

甕のほとりの竹の葉が緑を増したように、甕の中の酒は春を経て熟し、階きざはしのもとの薔薇は夏に入って開いた。花は火に似て浅く深く紅に燃え、棚を圧するように咲いている。酒は飴のように濃厚な風味で、その緑は甕を溢れ台に粘り付いている。試みに詩句…

薔薇正に開き 春酒初めて熟す 因って劉十九・張大夫・崔二十四を招きて同じく飲む

甕頭(おうとう)の竹葉(ちくよう) 春を経て熟し 階底(かいてい)の薔薇(しょうび) 夏に入りて開く 火に似て浅深(せんしん) 紅(こう) 架(か)を圧し 餳(あめ)の如き気味(きみ) 緑(りょく) 台に粘(ねん)す 試みに 詩句を将(もっ)て相(あい)招去(しょうきょ)せば …